「働けど働けどなお、我が暮らし楽にならざり」

　こちらは、

スタッフKが図書館で借りてきたB.B.キングの自伝本

『だから私はブルースを歌う』（デイヴィッドリッツ 共著、石山淳 訳、ブルース・インター・アクションズ 出版）

　私も改めて読んだのですが、ここには

「綺麗事などではなく、現実にお金を稼いで生きていく事の大事さがブルースには詰まっている」

という事がいろいろ書かれてありました。

そしてこの方が「何故ブルースシンガーになったのか」という事も。

　かつては貧しい農民だったB.B.キングは、その後お金持ちとなり、慈善活動にも力を入れ多くの社会貢献を果たした訳です。

　私はこれを読みながら思いました。

「弱い者の味方でありたいと思うなら、まずはちゃんと稼いで自分が力をつける事が大事だろう」という事を。

　さて、この頃の物価高騰は言わずもがな皆さん肌で感じている通りです。

けれどほうぼう屋は頑固な私の一存で、これまで値上げをかなり渋ってきました。

それは、一部の方を除き多くの方々の給料はまだ上がってなどいないわけで、ギリギリまで我慢したいと思ってしまうからなんですよね。だって私もそういう1人ですから。

　それを経営努力と言うかどうかは分かりませんが、一方では従業員2人とも体に鞭打って懸命に働いてます。

そして超忙しくてクタクタになる日があっても残せるお金はほとんど無く、店も人も心も痩せてくばかりで虚しい…(T-T)

「働けど働けどなお、我が暮らし楽にならざり」と嘆き、じっと手を見た石川啄木の有名な歌を思い出します。

綺麗事ではなく、やっぱり「何かが良ければ何かが悪く、誰かが笑えば誰かが泣いている」というわけなんですよね…。

「余裕のある人だけでなく、そうでない色んな人にも来て欲しい」

という想いでこれまでやってきましたが、

商売である以上利益を残さなけれ店は続けていけません。

頑張って頂いている周りの方にもちゃんと還元したいし、いい加減私自身の暮らしだって向上させたいです。楽しく生きねば！

　前置きが長くなってしまい恐縮ですがそのような訳で、

この度フード＆ドリンクの価格を多数改定させて頂く事としました。

ほぼ全ての食材で価格高騰が止まらず、そうせざるを得ない状況です…。

　お客様には大変申し訳ありませんが、

ご理解頂けますよう宜しくお願い致します。

そしてどうか、そんなほうぼう屋を頑張らせてくださいm(_ _)m

尚、時期等については追ってお知らせ致します。

　　店主すー