お米がないBlues…(T-T)
- 店主すー
- 2024年9月17日
- 読了時間: 3分

「お米がないBlues」
もう新米が出回っていますが、
こんな騒動は開店以来2度目の事でした…(T_T)
1度目は今から31年前の1993年。
記録的な冷夏で米不足となり、店ではタイ米を出しておりました。
当時はお米の有り難みを心底感じましが、
今回はその時とまた違う事を感じてしまったんですよね。
ほうぼう屋ではいつも問屋さんからお米を仕入れていますが、品切れという事で慌ててスーパーへ行ってみると…やっぱりない!!
政府の発表では
「必要な量は確保出来ているので買いだめなどはせず普段通り買い求めて欲しい」
との事だったのに、話が違う⁈
在庫も残りわずかだったので「このままではマズイ…」と、岩手にいる姉に頼み送ってもらったんです。
そしたらその直後、岩手のスーパーからもお米が消えたそう…。
しかしです!
ネットでは高値なものが沢山売られていたんですよね。だから、ないわけではなかったんです。通常価格のものがないだけで。
買い占めして高値で転売するバカ者がいるから困る者が出たという図…。
コロナの時のマスクや消毒剤と一緒です(ー ー;)
さて、話が少しさかのぼりますが
私は8月の長期休みで故郷・岩手へ帰省。
そこではもう誰も住む者がいなくなってしまった、江戸時代まで辿れる母の実家や、所有していた広大な農地や山林といった土地の処分、という一大事を姉と一緒に成し遂げ戻ってきました。
処分と言っても、不思議なご縁がきっかけとなり、昔からお付き合いのあった信頼のおけるご近所の方へ円満にお譲りできる事となり、本当にラッキーでした。
しかし、そこに辿り着くまでは相当大変な道のりだったのです。
私は今まで農業に従事したことは全くなかったので、まず農業の専門用語の勉強から始まり、農業を保護する為の「農地法(原則、農地は農地としてしか活用する事が出来ず、売買も農業従事者でないといけない)」など、
色々理解しなくてはならなかったんです。
なので仕事以外の時間は、全てそういった勉強に費やしていました。
そんな中で、
今回の米騒動の要因のひとつでもある「減反政策」というものや「農家の現状」がある事を実感したので、
長くなりますが皆さんにも是非知ってもらえればと思い、ちょっと書かせて頂きます。
ご興味のある方は読んでみてくださいね。
「減反」とは、
お米の生産をあえて減らし市場価格を上げる(維持する)という政策。
つまりお米を作れるだけ作っていたら余って価格が下がり、農家さんの生活が困ってしまいますよね。
なのでお米の生産を減らす代わりに、麦や大豆など他の作物に転作すれば国が補助金を出す仕組みをつくり、日本はこれを50年以上続けているんです。
しかしその政策も見直されもうすぐ打ち切りになるという事で、ご近所の農家さん達は頭を悩ませていました。
(どんな問題でも、笑う者の後ろでは必ず泣く者が…)
日本はそんな余裕のないギリギリな量でやりくりしていたので、猛暑によるちょっとした不作や訪日外国人が増えた事ぐらいですぐ品薄となり、加えて小遣いを稼ごうというバカ者が買い占め高値で転売する状況が起こってしまう、という訳なんです。
なので私は、
「だったら減反などはやめていっぱいお米を作って、余った分はどんどん輸出すればいいのでは?」と思ったのですが、時すでに遅し。
今はそれ以前に、農家の高齢化・後継者不足が問題なんです。つまり作る人がいない…。
実際、母の実家も同じ問題を抱え、泣く泣く広大な農地を売却してしまいました。
…なんか寂しかったです。
もう新米も出回っていますが、
この問題がある限りはこの先も同じ事が起こるだろうと思いました。
近い将来、ドラえもんのようなロボット達が田植えや稲刈りをしている光景が当たり前になっているかもしれませんね。
店主すー
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