ジェフ、ありがとう! どうぞ安らかに。
- 店主すー
- 2023年1月14日
- 読了時間: 3分
更新日:2023年4月5日

去る1月10日、
ギタリストのジェフ・ベックが78歳で旅立ってしまいました。…凄く淋しいです。
ほうぼう屋の棚にはBluesアルバムがズラっと並んでおりますが、
実はその後ろに「Bluesに影響を受けた様々なアーティストのアルバム」も。
その中に、
ジェフ・ベックの作品が20枚近くあるんです。
…今回ここからは、
大変マニアックで長い内容になるのですが、
個人的な思い出話をちょっと書き残させて欲しいです。
毎日ラジオをエアチェク(今は死語だそう)していた思春期の頃、私は60年〜70年代のロックに夢中でした。
そんなミュージシャン達の中にジェフも居たんです。
当時の私は、
学校の部活でブラスバンドに所属しており、パーカッションをやっていました。
自宅では出来ないドラムセットが叩きたくて入部した訳ですが、
部活の曲以外に本当にやりたかったロックのコピーバンドを結成し文化祭で演奏もしていました。担任からは「いかがわしい音楽をやっている」と言われる時代です。笑
私の周りに居たギター弾きはジェフに憧れていた人が多かったので、自然と彼の曲に挑戦する事も多かったんですよね。
しかし!!
これがまた本当に難しくて、私は何度も何度も足がつって、しんどかったのです。
だって、カーマイン・アピスやコージー・パウエルやリチャード・ベイリーですから…。
唯一足がつらなかったのは『哀しみの恋人達』(邦題)ぐらい♪
この有名なインストの曲は実は元々歌詞があって、作者のスティーヴィー・ワンダーが元奥様だったシンガーの為に作った曲だった、
というのは随分後から知ったのです。
けれどジェフの演奏、歌詞こそないけれど
「ギターが歌っているとはこの事だ〜!」と人生最初に私に教えてくれた曲でもありました。
なのでお年玉を貯め、
それが収録されたアルバム『ブロウ•バイ•ブロウ』を買いました。
このジャケットを美術の授業で模写して提出したことも。
それぐらい思い入れが強いレコードでした。
大人になってからはイヤというほど、
『今宵はきみと』(邦題)や『ゴーイング・ダウン』を仕事で歌っていた時期もありました。
最近でも、第2期やBB&A時代はよく聴き返しますが、私はやっぱり今でも「ドラムに耳がいく」という当時の癖は抜けないんですよね。
あれから46年の月日が流れ、
私は今は西荻という地でほうぼう屋というBluesの流れる飲食店をやっている訳ですが、
青春時代に彼らのようなミュージシャン達と出会えてなかったら、今こうしてここにほうぼう屋もなかったろうな、と。
そしてお客さんの為にガンボやジャンバラヤなんかを作る事もなかっただろうなと思うと、
何だか感慨深いものがあるのです。
ジェフ、
沢山の素晴らしい音楽と、夢と、青春を、本当にありがとう!
どうぞ安らかに。
店主すー
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